
4台の自転車が置かれたステージの上、白鳥和也氏のフォーラムが行われた。
演題は『自転車人間試論』。
自転車についての著書を数多く執筆された白鳥氏が思う、自転車と人間の関わりというものを、「試論」というかたちで講演していただきました。
まずは、壇上に並べられた各種自転車のさらっとした説明。
軽快車、ランドナー、ロードレーサー。
移動手段としての自転車から、好きで乗る自転車まで、各種自転車はあるのですが、近年楽しみで乗るロードレーサーが注目されてきていて、それは自転車が日本でも文化として定着してきている証とのこと。
以前は、移動手段として乗るのを除き、自転車に乗っている人と言えば、マニアか競輪選手またはロードレースを目指している人くらいしか乗られていなかった自転車が、なぜ昨今注目されてきてたのか。
その背景には、京都議定書から気運が高まった、環境保護、CO2削減といった行政側の働きかけという面もある。
それに加えて、1999年に出版された「自転車通勤で行こう 」という書籍の影響も大きいとのこと。
そして実際に都会を自転車で走ってみると、意外と都会は広くなくて、自転車でも十分移動できるが出てきた。
そして実際に自転車に乗ってみると、
・楽しんで乗ることができる
・小さな路地などに気づいて、違った風景を見ることができる
・季節の違いを感じることができる
・小鳥のさえずりなどの、今まで気づかなかった音を聞くことができる
など、今まで車や電車で移動していたのと違った良さを感じることができる。
また、
・体を使うことで体の調子が良くなる。
・走ったあとは、めしがうまい、水もうまい。
・考えが前向きになる
など、良さがいっぱいあるといった話。
そんなことに気づいた人々が増えてきたのが、近年の自転車の状況なのだとか。
さて、その白鳥氏が最初に自転車での遠乗りをしたのが30年前、清水から天竜二俣までの旅。
金谷の峠を越し、国一から秋葉通りを入って二俣線(現、天竜浜名湖鉄道)の脇を通って森町まで。
そして天竜川を上って天竜までの道のり。
そのときの様子を、つい先日のことのように話していただきました。
それからその3年後、数日掛けて清水から山梨、そして長野、飯田と抜け、東に向かって出発して西から戻ってくる自転車旅のことも。
そのとき通過した飯田で行われている日本最大級の国際公認レース「ツアー・オブ・ジャパン」に関わっているのは、やはり自転車が運命の場所に連れて行ってくれたからだ、自転車に乗っていると、そういったことが良くある、とのこと。
また、歩くことと自転車の違いについて。
ウォーキングというのは、常に足を運ばなければ進むことができないが、自転車というのは、いったん走り出してしまえば休み休み走ることができる。
旅のツールとしては快適。
結局の所、自転車に乗ることで、周りの物事が「リアリティ」を持って感じられる。
リアリティを持って周りのことを感じることができるのが、自転車の特徴だと言うことでした。
この記事を書いている自分は、自転車に乗らなくなってもう20年。
車でもなく、歩きでもない、自転車の世界というものを、もう一度体験したくなってきました。
STAFF:深

